3Dパズルの木製ジープを作る【総集編】 Wooden.City 4X4 Jeep
最近は3Dパズルにハマっています。
そもそもピンボールが好きで、ROKR 3Dピンボールマシンを作ったのが始まりでした。
元々ピンボールは大好きで、昔懐かしいレトロ感と、単純でも奥の深いプレーが好きで、わざわざ大阪まで、ピンボールマニアの聖地と呼ばれている「ザ・シルバーボールプラネット」まで時々遊びに出かけています。
ピンボール・マニアの聖地、大阪アメ村の「ザ・シルバーボールプラネット」
https://ttripper.blogspot.com/2024/09/blog-post.html
そんな大好きなピンボールですが、本物は高く買えませんし、子供用のオモチャのピンボールもパッとしませんが、ROKR 3Dピンボールは立体的なランプやバンパーの仕組みなどが非常によくできていて、2万円という格安の組み立てキットになっていたので購入しました。結果、大満足のピンボールマシーンに仕上がりました。
「自作ピンボールマシンの作り方と工作のポイントを解説 ROKR 3D Pinball」
https://ttripper.blogspot.com/2024/01/rokr-3d.html
老後は石坂浩二さんのようにプラモデルでも作ってまったりと過ごそうかと思って、若い頃から珍しいレアなプラモデルを収集してストックしていたのですが、歳を取るにつれてプラモデルへの興味が無くなりました。どうもプラスチックという素材がチープに思えてきて、そんな素材に対して、エアブラシで入魂塗装する気持ちが薄れました。
そんなタイミングで触れた木製のモデルが質感的にいい感じに思えました。シナベニヤの荒削りな素材では、プラモデルのような精巧な造形は出来ませんが、逆にそれでいいんじゃないか?と思ったのです。
模型はあくまでも模型であって、本物とは素材も構造も全然違います。いくら表面だけを似せても本物のような機能もありません。つまりデッサンで絵を描くようなもので、いくら精巧にできた模型でも所詮はデフォルメだらけで現物には程遠いわけです。だったら絵画的に捉えた、もっと荒削りの造形のほうが味があるんじゃないか?と思ったわけです。
そんなことで、2つ目に作ったのがスチームエンジンを題材にしたスチームトラクターでした。造形の粗さはありますが、雰囲気はよく表していて、本物のスチームエンジンではありませんが、モーター駆動でエンジンが回転してアイドリングします。ミッションを搭載していて1速、2速と前進、後進の切り替えもあります。スチームトラクターはかなりのマニア向けなのでプラモデルもほとんどなく、唯一無二の存在感に一目惚れしました。
ROKR 立体パズル 木製 スチームエンジン 蒸気機関車
このモデルを作ってからプラモデルに対する価値観の崩壊が起って、すっかりプラモデルから木製の3Dパズルに興味が移ってしまいました。ストックしている沢山のプラモデルはどうしたものか?・・・
ということで、今回はネットでたまたま見つけた格安品をゲットしました。
これはポーランドの「Wooden.City」というメーカーの木製3Dパズルで、商品名は「4X4」となっていますが、おそらくアメリカのウィリス社製のジープ「Willys M38」をモデルにしていると思います。
中々凝った作りで、前進・後進のミッションの切り替えや、エンジンのピストンも連動して稼働する機構で、車体には木製の歯車がギッシリ詰まっています。ハンドルと前輪も連動していて、輪ゴムを利用したラバーエンジンで四輪駆動で走ります。
木製ですが、サスペンションも付いているのでユニバーサルジョイントがてんこ盛りです。
構造が複雑でボンドは使いませんが、4mm厚の硬い素材で、タイトな設計のために不可逆な工作になるため、初心者にはオススメはできません。ROKRのようなモデルとはかなり作りが違います。
木製のズッシリとした重みのあるソリッド感がプラモデルとは違う趣があります。今回は一部を茶色に彩色したので完成まで2週間ほどかかりました。ディスプレイとしても存在感のある作品に仕上がったと思います。
当初は複数回の動画に編集するつもりでしたが、面倒になって一気に総集編にまとめました。1時間半ほどの長尺動画になっています。再生速度を早めるなり、ザッピングしながら暇な時にでもご覧ください。
【総集編】 Wooden City 4X4 Jeep
https://youtu.be/b2-Zmjuhosc
【注意事項】
非常によくできたキットですが、硬質のバーチ合板で厚みが4mmあるため、他の3Dパズルと比べて部品を切り離すのが大変でした。また切り離した部分のバリなどを綺麗に整形しないとうまく組み立てができません。小さな部品も多いので慎重に作業しないと欠けたり破損したりするので注意が必要です。
各部品の組み合わせが非常にタイトになっているので、事前に十分調整しないとうまく接合できない部分も多々ありました。一度接合すると再分解が難しい箇所もあるため、組み立ては慎重に作業を行う必要があります。ボンドを使わない組立キットですが、可逆性は低く不可逆だと思って組み立ててください。
組立説明書には日本語での表記はありませんが、そもそも文字による説明は無く、写真や記号で示されているので理解しやすいと思います。ただ一部、部品の長さや太さの指定が間違っている箇所(42P,43P,44P,46P,49P,65P)がありました。動画の中でも説明をしていますが、前後の組み立てを事前に十分確認した上で工作を進めるようにしてください。失敗すると後戻りは難しいです。対象年齢は14歳上となっていますが、帆船模型や木製模型の工作に手慣れている方にオススメします。全くの素人には難しいと思います。
キットには専用の組み立てツールが含まれていますが、カッターやヤスリ、サンドペーパー、ピンセットなどは必要になると思います。おそらく部品を抜く時に細かな欠けも頻繁に発生すると思うので、補修用のボンドも必要かと思います。しっかりと接着できるタイトボンド3がオススメです。今回は水性ニスで一部の部品を彩色しています。無垢のまま組み立てても良いと思いますが、少し彩色するとオリジナリティーのある作品に仕上がると思います。
残念ながら、現在このモデルは日本では入手が難しいと思います。今回たまたまお安く入手(2KJPY)出来ましたが、通常は$100ぐらいだと思います。
3Dウッドパズルはプラモデルとは違う趣と面白さがあると思います。老後の暇つぶしにどうでしょうか?