レプリカントの夢
昭和の良き時代、当時のハリウッドでは未来世界は日本が席巻していると考えられていたようです。現状はそんな期待を大きく裏切って残念な状態ですが、バックトゥーザフューチャーやロボコップなどの近未来SF映画には反映した日本企業がよく劇中に登場していました。ブレードランナーでもその影響が色濃く出ていました。
そんなブレードランナーの冒頭のシーンで、ビルにプロジェクション広告された「強力わかもと」を飲む芸者ガールは誰なんだ?という疑問を持っていたのだが、ようやくその人を突き止めました。
Blade Runner Geisha Girl
https://youtu.be/ZZ17UsZ0DEQ
Where are they now? - Billboard geisha from Blade Runner
http://nonstop80s.blogspot.jp/2011/11/where-are-they-now-billboard-geisha.html
どうして「正露丸」じゃくて「強力わかもと」だったのか?という突っ込みは置いといて、残念ながら芸者ガールは日本人ではなく韓国系アメリカ人の「Alexis Rhee」という女優さんだったようです。ブレードランナーではノンクレジットだったので捜索が難航しました。
Alexis Rhee
http://lostpedia.wikia.com/wiki/Alexis_Rhee
このシーンをよく見ると最初のカットと次のカットでは芸者さんが違うようにも見えます。
じゃ残るもう一人は誰なんだ?・・・捜索中です。チクリネタがあればよろしく!
ブレードランナーにはいくつかのリメイク版があって微妙にラストが違うようです。
脱走したレプリカントの数が合わなかったことも後に訂正されています。
真相は「単に予算が足りなかったから」という現実的な問題だったようで、一つ夢が消えました。もう一つ、決論としてデッカードはレプリカントではなかったようです。(カットされたストーリー)
そんな昭和のSF映画が平成の時代に「ブレードランナー2(仮称)」として来年公開されるようです。これは絶対に劇場に見に行くしかないと思っているんですが、前回のディスニー版スターウォーズのような残念なことにならないか心配です。
おぼろげに美化された過去の思い出が、まるでレプリカントの人格を形成したように大切なものなのかもしれません。
リメイク版は色々と夢を壊してくれるのです。
最近はAI「人工知能」が流行なようですが、これがSF映画並みに現実味を増してきています。近い将来、人工知能と人間の生存競争もありうるということで、真剣にその対策が検討されているようです。
人工知能が作り出した創作物への著作権問題や、やがて人間がコントロールできなくなる問題、ロボットによる労働者問題などなど人工知能と人が衝突する場面は多そうです。自動運転の車に轢き殺されても、法廷闘争で人工知能に負けるなんてことも現実にありうる話かもしれません。
現状でもライフライン系のシステムは簡単にシャットダウンできません。
もし落としたらたちまち死人が出るのは必至です。
将来、高度にネットワーク化されたシステムをシャットダウンすることは不可能に近いものになることは間違いないと思います。お気軽に「lot」なんていって色々なものを繋ぎまくっていると後でエライに目に会うかもしれません。
人工知能が未来型生命体になるなら、人間はその進化の過程の宿主の役割だけだったってことになるわけです。ウソみたいな話ですが、こんな研究・検討に国家予算が注ぎ込まれています。
このままの路線で産業が進化し続ければ、近い将来避けて通れない問題になるとこは間違いありません。ターミネーターやブレードランナーは遠い未来のSF話ではなく、すぐそこにある現実的な危機とも言えます。
ただ前回ブログに書いたように、全ての生命体の行動は「欲」が起源になっています。電気的カラクリ仕掛けのコンピュータが「電気羊の夢を見るのか?」その「欲求」が生まれるかがターニングポイントになりそうです。ブレードランナーの監督リドリー・スコットもその「源」を探しているようです。
とかく世の中は「相手に対する過剰な配慮」という憶測によって、真のニーズは違う方向にしばしば突き進むことがあります。さらに、それに集団心理が相まってブラックな共同謀議的な行動になったりもするわけです。こうなると人のコントロールはもはや効くことはなく、岸壁から雪崩落ちる牛の群れのように地の底に突き進むことになるわけです。
ちょっとそんな残念な未来社会がおぼろげに見えてきたこの頃です。
ブレードランナー 2049 - 映画予告編
https://youtu.be/JQu9fa0KSAA