FRP加工は難しい・・・

ミニボートの強度アップと防水対策でFRPに初めて挑戦してみました。 FRPとは「Fiber Reinforced Plastics」のことで繊維をプラスチックで固めて強度のある材を作ることですが、今まではあえて避けてきました。 その理由はあのガラス繊維の不気味さです。 以前グライダーを作るのに少し使ってみましたが、非常に細かなガラスの繊維はアスベストを想像して気持ちのよい物ではありませんでした。 ネット調べる限り、アスベストのような悪さはしないということですが、売り手の理屈ですし、本当にそうなのか?疑問もあります。所詮、工業製品なので環境や人体に優しいということは全くないわけで、その点も納得して使う覚悟は必要だと思います。 そんなことでマスクなどで些細な抵抗しつつ使ってみました。 ちなみに、よく木製の寄木細工の船体をFRPで固めた高価なカヤックを見かけますが、あれは木製カヤックではなく木目模様のプラスチック船です。 トラディショナルな作りでもなければ性能的にも特に優れているわけでもありません。 あくまでもレンジで固めたブローチと同じ工芸品レベルです。 もし本当に強度なりの性能を追求するなら、カーボンやアラミドを貼り込めばいいわけですが、強度的にもチープなグラスファイバーを貼るのは透明になって下の木目模様が透けるからです。伝統的な作りではなく最先端技術のエポキシ樹脂で作った工業製品になります。 実際に使ってみるとエポキシ接着剤と同様に粘度の高い塗料といった感じで、ガラス繊維への含浸(がんしん)と脱泡(だっぽう)の作業は理屈では理解していても非常に難しいものでした。 硬化時間の調整も難しく、最初に使った時は数時間放置しても全然硬化しませんでした。ダメ元で翌日、日光に当てて温度を上げてやると一気に硬化しました。 ポリエステル樹脂の主材に添加する硬化剤の量や、気温や湿度など色々な要素が複雑に絡む素材のようで、理屈より経験が重要なようです。 オススメの小道具はダイソーで買ったシリコンのヘラです。 本来は料理用のものだと思いますが、適度な柔軟性があって樹脂を塗るのに便利です。 ヘラに付いた樹脂は硬化後に簡単に取れるので何度でも使えて経済的です。 匠の息吹を伝える~"絶対"な...