禁断のキーレスカメラに手を出す


最近はGoProなどのアクションカメラが流行っていますが、日本のメーカーも二匹目のドジョウを狙ってソニーやビクターなどからも販売されています。

ただ、この手のカメラはどのような目的で何に使うかよく考えてから購入したほうが良いかと思います。ダラダラと撮影したツーリングや空撮のムービーは子供のお遊戯会のビデオと同じくらい他人からすると全く何の興味もなく、見させられることに苦痛すら感じるレベルです。

無駄に高画質になっても同じことで、Youtubeの再生回数等を見てもそのような結果になっています。この手のカメラはあくまでも個人として楽しむ以外に活用方法のないものだということが大前提になります。記憶の補助的な記録として無駄に高額の出費するのももったいないわけで、できるだけ安くて小さくコンパクトで軽い物が良いということになります。

今回チョイスしたのは通称808と呼ばれるキーレスカメラ「KG-DBK808-7」です。
おそらくアマゾンでも最安のビデオカメラです。

本体 848円 + メモリ(8GB) 890円 = 1738円(税込、送料込)

重要なのは最後の番号「7」で、この番号によって性能が異なります。
ただ販売している業者がファームや型番をよく理解していない場合が多いと思います。
買う方も買う方ですが、売る方も売る方な闇鍋状態の商品になっています。

アマゾンの商品の仕様説明ではこうなってました。

キーレス型 デジタルビデオカメラ KG-DBK808-7 は自動車用リモコンキー型デザインが特徴のデジタルビデオカメラ。
本体サイズは30(幅)×50(奥行き)×12(高さ)ミリ、重量約40グラム。
記録したデータはUSB(mini USB)経由で転送できる。USB経由で280mAhの内蔵バッテリーも充電可能(USBケーブル付属)。
本体の先端にレンズとマイクを備え、約130万画素のCMOSセンサーと8GBまで対応のマイクロSDスロットを内蔵とともに最大720×480ピクセル(29~30fps/秒、Motion JPEG)のモノラル音声付き動画と、最大1280×960ピクセルのJPEG静止画を撮影が可能。
対応OSはWindows 7/Vista/XP


◆機種判定
まず届いた商品が何であるのかを把握する必要があります。
簡単には一度分解して中身の基盤を確認してください。
これによって対処が異なります。


キーレスカメラの種類や性能等は下記のサイトで詳しく紹介されています。
ただし、全てのバージョン情報をカバーしているわけではないので完全に合致しているかは不明です。

808 Car Keys Micro Camera Review
http://www.chucklohr.com/808/index.shtml

アマゾンの説明文では型番は「KG-DBK808-7」となっていましたが、
今回のカメラは基板の形状から「808 #22」だと思われます。
http://www.chucklohr.com/808/C22/index.html

マイクロSDはバルク品のクラス6の8GBを使っています。
今のところ何も問題はありません。

◆充電
おそらく製造時期は2012年7月末頃だと思います。
日時設定をしていない最初の撮影では2012/08/02となりました。

この時期ならまだバッリーは大丈夫だと思います。
開封後の最初の充電は2時間程度で完了しました。

ただLEDは黄色じゃなくて緑色でした。
充電中はLEDがゆっくり点滅して充電が完了すると点灯(つきっぱなし)の状態になります。


◆日付設定
撮影日時の設定はファームウェアの違いで色々と違うようです。
充電後に一度電源を入れるとルートのTAG.TXTが作成されます。
説明書にはTAG.TXTに下記のように記載するとなっていますが、うまく設定できません。

[Date]
2009/09/09
12:00:00

[Date]を省略して1行で「2014/01/03 14:05:00 N」の設定でセットできました。
最後の「N」はタイムスタンプ非表示の意味ですが非表示にはなりませんでした。
正常にセットされるとTAG.TXTの内容は自動的に削除されます。


◆動画
動画ファイルは「\DCIM\100MEDIA」内に「SUNP0000.avi」といったファイルが作成されます。
ファイルの形式は下記のとおりです。

動画サイズ 720x480 (AVI)
ビットレート 9.71Mbps
音声 256Kbps
縦横比 3:2

録画ファイルは10分単位に分割されます。
撮影容量は撮影対象にもよりますが1分間で約70MBになりました。
8GBのマイクロSDだと110分間ほど撮影できる計算になります。

ボタンを押した撮影開始直後の2~3秒は記録されません。
その後は映像と音声のズレはないと思います。

直射日光下ではホワイトバランスが合うのに少し時間がかかる場合があるようです。
日陰と日向など照度が頻繁に入れ替わる撮影には向かないかもしれません。
ただ一度合ってしまえば正常な色調になります。
あくまでも画像はVGAですのでトイカメラ程度の映像になります。

動画映像のサンプル
※肩に取り付けたカメラの角度が悪く傾いています。

◆WEBカメラ
このタイプはWEBカメラの機能も搭載しています。
USBで接続した状態(リムーバブルディスク)で、電源ボタンを1回押すとWEBカメラモード(音声付き)に切り替ります。
もう一度押すとリムーバブルディスクに戻ります。

画像解像度はVGAですが、ビデオチャット等に利用するには十分な機能だと思います。
またピントの調整やカメラ設置角度の調整などWEBカメラモードで確認しながら出来るので便利です。

WEBカメラモードのサンプル

◆静止画
静止画ファイルは「\DCIM\PHOTO」内に「SUNP0000.jpg」といったファイルが作成されます。画像は1280x1024のサイズで100KBほどの容量ですからトイカメラ程度の画質です。レトロな感じの写真が逆にいいかも?

◆まとめ
中身のリチウムポリマーのバッテリーが正常ならリポだけでも500円程度の価値はあるかと思います。マイク付きのWEBカメラとしても十分機能します。マイクでの音声録音も悪くないのでボイスレコーダとしても利用できます。そこにオマケの写真と動画機能が付いてくると思えば800円の価値は十分あると思います。

アクションカメラではGoProは有名ですが、あれをヘルメットに付けて走ったら、ちょっとした罰ゲームほど恥ずかしいですが、キーレスカメラだとほとんど目立たずスタイリッシュです。

解像度は低いですが、その分動画ファイルサイズも小さめです。
もし1時間ほどフルHDで撮影するとかなりの容量になってダウンロードするだけで相当な時間が必要です。さらに編集するとなるとレンダリングに時間がかかって高級パソコンじゃないと現実的に編集不可能です。その点でもキーレスカメラはお手軽だと思います。それでも1時間程撮影すると5GBぐらいの容量は必要です。

闇鍋状態のキーレスカメラはリアル脱出ゲーム的な醍醐味がいいんじゃないでしょうか?


サンプル動画1 「キーレスカメラで空撮をする」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/01/blog-post_5.html

サンプル動画2 「キーレスカメラとラジコンカーの相性実験」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/02/blog-post_2.html

サンプル動画3 「スーパーカブでロードムービーを撮影」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/01/blog-post_19.html

サンプル動画4 「自転車でロードムービーを撮影」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/02/blog-post.html

サンプル動画5 「スーパーカブで海岸線を走る 下津町大崎」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/02/blog-post_23.html

サンプル動画6 「スーパーカブで海岸線を走る マリーナから和歌浦」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/02/blog-post_8472.html

サンプル動画7 「バンブーカヤックの補強」
http://ttripper.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html


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