プラダンでカヤックを自作する。【総集編】
水上の自転車であるカヤックの最大の問題点は目的地までのアプローチです。
組み立て式のカヤックは沢山ありますが、重量や組み手の手間、強度が問題になります。
最近、日本のメディアでも「Oru kayak」が紹介されるようになってきましたが、
プラスチック段ボール(プラダン)で作られた折りたたみ式のカヤックが注目されています。
Oru kayak
http://www.orukayak.com/
作りは非常にシンプルで、日本の折り紙船そのものです。
ちょっとしたコツを掴めば誰でも製作は可能です。
プラダンはポリプロピレンという素材で出来ていて軽量で柔軟性もあり非常に丈夫です。
ある雑誌で「壊れても修理が簡単」と紹介されていましたが、これは間違いで
ポリプロピレンは非極性素材なので接着剤での接着はほぼ不可能です。
ポリプロピレン専用の接着剤もいくつか販売はされていますが、くっつく程度で強度はほとんどありません。接着というよりは粘着する程度のものになります。
実際にプラダンで工作してみると分かりますが、プラダンの折り目は曲げることで素材が伸ばされ白く変色しますが千切れることはまずありません。
ただ引き伸ばされた部分は薄いビニールのような感じなのでピンホールには弱いです。
何度か使用するうちに折り目のピンホールから浸水するのは確実だと思います。
素材選びのポイントは厚みではなく素材そのものの強度です。
プラダンには「目付」といわれる強度のレベルがあります。
ホームセンターなどで一般に市販されているものは養生用で目付300程度になるようです。
おそらくOru kayakに使用されているのは目付1000程度のものだと思われます。
プラダン専門店から購入は可能ですが、サイズ的に4mほどの長尺ものは市販されていません。
100枚程度を購入する気があれば特別に入手は可能かも知れませんが、送料も含めると100万円程度かかるかも知れません。
本気で事業化でもしない限り現実的に入手することは困難だと思います。
ということで市販されているプラダンで作れないか挑戦して見ました。
プラダン4枚で作るカヤックと、究極はプラダン1枚で作る船です。
プラダンでカヤックを作る。【その1】「ORU KAYAk」を参考に設計図を引く
http://ttripper.blogspot.jp/2013/09/oru-kayak.html
プラダンでカヤックを作る。【その2】材料調達して一気にカット!
http://ttripper.blogspot.jp/2013/09/blog-post_14.html
プラダンでカヤックを作る。【その3】一気に立ち上げる。ほぼ完成!
http://ttripper.blogspot.jp/2013/09/blog-post_5512.html
プラダンでカヤックを作る。【その4】テスト結果と考察
http://ttripper.blogspot.jp/2013/09/blog-post_18.html
プラダンでカヤックを作る。【その5】リベンジ!強化バージョンでテスト!(ビデオ付き)
http://ttripper.blogspot.jp/2013/09/blog-post_22.html
実験「プラダン1枚で人間は浮けるか?」 自作ボートで水遊び
http://ttripper.blogspot.jp/2014/09/blog-post_25.html
プラダンと竹竿で作る700円ボート
http://ttripper.blogspot.jp/2014/09/blog-post_27.html
プラダンに竹を2本足して補強しました。
見た目は不恰好ですが、かなりいい感じになりました。
Origami Kayak modify
https://youtu.be/A0SvTfmcAvE
結論的にはサイズ、重量、組み立て、安全性ともにインフレータブル・カヤックのほうが無難な気がします。特に安全性、インフレータブルは浮き輪ですからね。
プラダンは非常に面白い素材です。
船以外に色々な工作に利用出来るんじゃないかと思います。