グリーンランドパドルを作る

 
カヤックとカヌーはよく混同されますが、構造的にも用途的にも全く違う別の船です。
生い立ちが違うので当然ですが、日本ではカヌーという言葉が先行したのでカヤックもカヌーと呼ばることが多いようですが、クアッドコプターをドローンと呼ぶような間違った言葉の使い方だと思います。

カヌーは胴体も太く高さもあるので片側で漕ぐシングルブレードパドルを使って湖や川を下るのに利用されます。

カヤックはモノコック構造で人が乗るコックピットだけ穴が空いていて、船と体を一体的にフィットさせて乗るので、船の左右両方で漕げるダブルブレードパドルが使えます。効率的に漕げるのでスピードも出て長距離も走れます。密閉式なので波やうねりのある海を渡るのに適した船になります。

今時のパドルはFRPのカーボン製が軽くて高級品とされますが、デザイン的にもトラディショナルなものではありません。伝統的なものとしてグリーンランド地方で使われていた「グリーンランドパドル」と呼ばれる棒切れのようなデザインのパドルがあります。


ご近所のカヤック屋さんでも沢山の種類を取り扱っているようで、木製のハンドメイド品が2万円程度で販売されているようです。

Eddy特選 パドル
http://www.geocities.jp/take540927/paddle.htm

エスキモーパドルとも呼ばれるようですが、アリュートパドルという少しデザインが違うものもあるようで、サイズやデザインは色々とあるようです。理論や理屈は色々あるのでしようが、要は細長いブレードの部分を平たく削った棒切れです。
簡単に作れそうなので一つ作ってみることにしました。

材料は庭の縁側として作っていたパーゴラデッキを解体した廃材です。
15年ほど風雨に晒された廃材なのであちこちボロボロですが、長さ1100mm、幅は90mm、厚み35mm程の寸法が取れました。


これを厚み30mmから5mmのテーパーを付けて2枚におろして二分割のグリーンランドパドルを作りたいと思います。途中、錆びて折れたネジが入っていて摘出するのに苦労しました。


適当な工作なので丸ノコで切り裂いた時点でガタガタです。w


穴をパテ埋めして割れたところをボンドで補正してからカンナで適当に整形しました。
持ち手部分は300mm、ブレードは800mmとして鉛筆で大まかなデザインを描いてカットします。



ここからはカンナとヤスリとサンドペーパーで仕上げます。
削ったりスリスリするのは大好きでなのでバケツ1杯ほど削りました。w



指の感覚だけで削りましたが計量してみると左右とも274gでした。
散々グライダーの翼を削った経験が生かされたようです。w



先端部分だけグラスを貼り付けて、防水と表面保護のために全体にポリエステル樹脂を塗布しました。



問題の接合部分ですが、グラスマットでFRP加工して継ぎ手を作ります。
まず、オス側をほんの少しテーパーに削ってから、離型用にレジ袋を貼り付けます。
さらにその上にクリアファイルをカットしたものを蒔いてから、グラスマットをメス側と一緒に糸で巻きつけて止めます。



これに樹脂を流し込んでクリアファイルで海苔巻き状態にします。
タオルで保温して発熱させるとしっかりと固まります。



固まったところで抜き取るだけですが、これが途中で引っかかって抜けませんでした。
仕方なく一部に切り込みを入れて無事に離型出来ました。
出来上がった継ぎ手はカチカチで強度も問題無さそうです。



オス側を少し修正して切り込みも補修して完成です。



完成サイズは214cmで重量は621gでした。
市販品より300gほど軽量で非常に軽いです


さて、あとはテストするだけです。
楽しみ!


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