三菱の燃費問題は日本病そのもの


今回の三菱の燃費問題は日産の指摘で三菱がカミングアウトしたわけだが、
それまで国土交通省はいったい何をやっていたんでしょうか?
この燃費問題はこの国の病巣の深さを露呈したといえる。

5~10%程度燃費が悪くなるということですが、その範囲のカタログスペックと合ってますか?
カタログスペックが実勢と一致しないことはディーラーもお客も、おそらく全国民が承知していた既成の事実です。それが分かっていながら、無意味なカタログ数値を容認し公表していたのは国土交通省です。


国土交通省、自動車の燃費性能に関する公表(平成28年4月1日現在)
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr10_000013.html


「JC08モード」にしても「10・15モード」にしても現実味のない全く無意味な規格です。
実勢とかけ離れた絵空事で消費者目線ではない。科学的にという無意味な数値を積み上げていくと、どんどん現実から乖離していく典型的なパターン

問題はこのカタログマジックの数値で税金を決めていることです。
税金は国が定めているルールですがら、その実効には公平性がなくていけまん。
この偽装数値のどこに公平性があるのでしょうか?

簡単な方法として、実車を国土交通省の職員が普通に色々な場所を運転して満タン法で燃費計算してみればいいのです。実に簡単なことで、これで数値に乖離があれば必ず不正があります。


ワーゲンだけではない、自動車業界の不誠実
http://ttripper.blogspot.jp/2015/09/blog-post_26.html


燃費の偽造方法は以前の記事↑で指摘済みなので詳しくはそちらを参照してもらえればいいが、
燃費を測定するためにありとあらゆる手段を駆使し、綿密にかつ慎重に積み重ねて作り上げた計測値にそもそも現実味があるわけがありません。
それを善しとしてきた国土交通省のメーカーとの癒着体質が根本的な問題だ。
この問題は三菱だけじゃなく全メーカー、全車種に言える国も巻き込んだ集団偽装だろう。

本来、国は消費者側に立つべきであってメーカーに対して管理監督する責務がある。
今回の事件もそれを事前に見抜けなかったことに大きな落ち度がある。
正すべきはまず国土交通省だろう。

大体、燃費や環境数値なんてでっち上げの価値の捏造であって、あの悪法「グリーン税」に至っては「古い車は早く処分して新しい車を買いなさい」というポリシーの元に作られている。「もったいない」とか「物を大切にする」とか「資源環境を考える」なんてこれっぽちも考えていないのだ。メーカーサイドに立ち「商売繁盛で笹もってこい」になるように作られたまさにメーカー指導の悪法だ。

こんな状況で環境問題なんかを口にしていること自体が笑える。
環境や安全安心の掛け声だけは一丁前だが、コンプライアンスを含む文化的レベルが未成熟なのだ。

何度も言うが、経済優先ではダメなのです。
金が全ての考えでは幸福で安全安心な社会は築けません。
原点にかえってもう一度この国を再構築する必要があるでしょう。

海外からはJapanification(日本化)と称されるほど日本の現状を哀れられている。
コーポラティズムが進む社会とはこういう問題を作り出す。
安倍政権になったから益々その傾向が強くなったことは言うまでもない。

「日本を取り戻す」の掛け声の元「日本を売り渡す」TPPなんてやってるようではダメだろう。
今さえよければの平成無責任世代は後の世で厳しく評価されることだろう。
深く考えてほしい。



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