縮小化技術について悩む、コンパクトなボートについて考える。


 
ペダルボートのテストをやってみて、ボートの性能云々よりも収納性や可搬性が何より重要だと実感しました。
ボート文化が発展しない根本的な理由はこれじゃないかと思います。

ボートは毎日乗るものではありません。
たまの休みの日に、季節や天候もよく気が向けば利用する程度のものです。

そのための保管に場所をとったり、係留などで費用がかかったり何かと維持コストがかかります。
ここの手間とコストを圧縮できればボート文化もぐっと身近な存在になってくるんじゃないと思います。

ここで問題となるはそのコストをどう縮小するか?という問題です。
たとえば、物体を縮小軽量化する技術としてドライフードがあります。
大抵の生物系は分子の間に大量の水分を含んでいますので、この水分を飛ばしてしまえば物体の圧縮と軽量ができます。

最近のドライフード技術は進歩していますので復元力も優秀です。
この技術を利用した「ドライカヤック」なんて作れたら面白いかもしれませんね。
コンパクトに乾燥したカヤックを水に投げ込むと、味噌汁の具のように水を吸収して復元する・・・
そんなカヤックができればお手軽です。(笑)

冗談はさておき、この物体を圧縮する技術ってなかなか奥が深いものがあます。
インフレータブル(Inflatable)・カヤックを一艇持っていますが、物体を縮小化する技術としては今のところこれが一番優れていると思います。
これはドライフードの水分を空気に置き換えた発想とも言えます。

インフレータブルは空気圧を利用して骨格を形成するので、空気を注入して形を復元した状態でも非常に軽量です。
問題は空気が漏れると形が崩れて使用できなくなることです。

普通の浮き輪とは違って高圧な空気を利用するため補修は困難で、経年効果等で素材が劣化した場合は消耗品と考えるべきでしょう。
そういう意味で5~6万円のインフレータブル・カヤックを3~4年で買い替えていくという考え方も有効だと思います。

インフレータブルは空間圧縮としての機能は優れていますが、
これを個人で作るとなると強化ビニールやゴム素材を利用した強度のある接着加工は難しく、自由に工作するのは現実的ではありません。修理するのも困難な状況ですからね。


その他として、一般的には組み立て式のフォールディング(folding)・カヤックなどになります。
骨と皮でサーフェースな構造体を作って、それを折り畳むことで物体を圧縮します。

問題はその素材によって強度や重量がかなり変わってきます。
また組み立てる手間が問題で、扱いが面倒なので敬遠される方も多いようです。

折り畳み式の一般品としては椅子やテーブル、自転車などがよく利用されています。
色々なデザインやアイデアもあるようですが、ボート分野は一般品ほど洗練されていないように思います。
平成の現代、色々と技術進歩はしているはずですが、ボートの分野は需要も少ないのか、あんまり進歩していないように思えます。


まず何事も素材の品質や性能が重要になりますが、工作に利用しやすい素材としてコンパネやベニアなどがあります。

10mm程度のコンパネはある程度の強度がありますが、非常に重くてこれで一般的なサイズの船を作るとになると運搬は現実ではありません。表面処理して防水ペンキ等の対策も必須となります。

5mm程度ベニアなら重量的に2枚程度なら運搬は可能ですが、耐水性や強度が無いためかなりの補強や防水ペンキやエポキシでの徹底したコーティング対策が必要です。

ただ、防水用のマリンペンキなどはかなり高額ですし、エポキシはさらに費用と手間がかかります。
そのコストの割には耐久性はそれほどでもありません。

以前に利用したプラダンは素材がポリプロピレンで中空なため、非常に軽くて防水性や耐久性に優れています。
防水用の塗装とかエポキシで塗り固めるのようなことも不要です。
加工はカッターで簡単にカットでき、柔軟性もあるため工作は容易です。

そういう意味でプラダンは抜群の性能があるのですが、素材がポリプロピレンなため接着剤は専用のもが必要です。
ただ粘着性の接着剤なので接着強度はあまりありません。

通常、プラダンの接合加工にはリベットなどが使わることが多いようです。
接続強度が必要な場合はステッチング等で縫い合わせるのが効果的だと思います。

プラダンの素材強度は目付といわれる素材の密度によって変わります。
ホームセンターなどで手に入る養生用や断熱用の一般品は目付の低いものになっています。
安価ですがカヤックやボートなどの外板に使うのなら1枚では強度的に不足だと思います。
2枚を貼り合わせればかなりの強度が出ると思います。

もう一つ以前利用した竹がありますが、油抜きされた竹は軽量で強度や粘りがあってしかも安価です。
南国日本の自然素材として利用しない手はないと思います。

ただ、素材として規格や性能に均一性がなく、工業製品のようなきっちりした使い方はできません。
利用には自然相手的な発想も必要になってきます。

以前作ったプラダン・カヤックやバンブー・カヤックは、
いずれも折り畳んだサイズや重量といった可搬性、組み立ての手間など市販品のフォールディング・カヤックよりも優れていますが、バイクでは搬送出来ませんし、見た目のデザインや機能的に今一なところもあります。

次期新艇にはこれらの経験を生かして、よりコンパクトで実用性のあるボートの開発を目指したいと思います。
目標はバイクに積めるサイズです。

何よりこういう妄想を考えるのが一番楽しいですね。
何かよいアイデアはありませんか?

現在、開発中のフォールディング・カヌーの設計図とプロトタイプです。
素材はコンパネや木材、船体側面の補強にはプラダンを利用しようかと思っています。
さてどうでしょう?






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